![]() さあ出発しよう。 村の風景ともしばしのお別れ。 聞こえるのは風の音と料理人ハッジのおしゃべりくらい。 あとは自分の息遣いだ。 ![]() 砂丘の勾配がきついところは、らくだも「おっとっと」という感じで降りてゆく。 やわらかい砂をクッションにして、ずんずん降りていくのは楽しい。 ![]() 誰もいない、道しるべもないところを迷うことなく進んでいく、らくだ使いのハミドゥ。 それでも、砂丘のかたちは風によって少しずつ、少しずつ変わっていくそうだ。 ![]() いきものたちとの出会い。 ろばは井戸で水をくむノマドのために働き、らくだはトゲだらけのアカシアの葉を食べ、スカラベは砂にふしぎな足跡をのこして消えてゆく。 ![]() 予定していた今夜のねどこ場所に無事着いて、一安心のシディ。 明日越えてゆくことになる目の前の砂原も、彼にとっては自分の庭。 ![]() 料理人ハッジがごはんを作る間、ハミドゥのおこした火で甘いミントティーをいただく。 こねた生地を砂に埋め、炭をかけて蒸し焼きして作る丸くて平たいパンは、ちょっと砂の味がしてどうしようもなくおいしい。 ![]() 夜明け。 夜の間に放牧されてどこかへ行っていたらくだたちも、もうハミドゥが連れ戻してきた。 さあ今日もまた歩く。
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